ライカのレンズって本当にピン甘いですよね。発色悪いし、フレア入るし、それで高いし、そんなの使うのバカじゃね〜。と言ってもそれを使うバカがここにいます。この写真、ライカの沈胴式の古いレンズ使っているのです。ボディーはCANON F1。M3なんて使っていたらフィルムチャージに時間かかってボディーが5台は必要だ。それに、巻き上げ後にフレーミングがずれるのモデルの表情を追えない。モータードライブでないとダメなのだ。銀一カメラーサービスは小学生の頃からの馴染みだ。と言うのは父がカメラ好きで会社が銀座にあった。アップルストアの隣のビル、教文館ではありませんよ、松屋を背にして右隣。ちなみにその頃、教文館の地下には『富士アイス』と言う日本で初めての洋食レストランがあって、そこで働いている時、僕のママと知り合って僕が生まれたと言うわけ。そこにいつも食事に来る軍事用船舶のエンジンを作っている会社の社長さんからウチに来てば徴兵されなくてすよと誘われその会社にトラヴァーユ最後には徴兵されるがそれは終戦の1ヶ月前だったと言う。終戦記念部になるといつもあんななんなバカな指導者がいたおかげ死ななくてもい若い人たちが沢山ん死んだと言っていた。徴兵された時父は26才だった。
 銀一カメラーサービスの話でしたよね。なぜ、平日に小学生が銀一にパパと行けるのかって?みなさん知らないと思うでしょうが銀一カメラーサービスは初め、ライカ、ハッセル、ローライと言った輸入カメラの修理を一手に引き受けてしていたのです。そのためプロが撮影中にカメラの故障が起きた時にそれ対応できるよう土日もやっていたのです。そんな事があって僕もプロになってからずっと銀一に行っていました。
 ファッション写真は人のやってないことをやらなければメメジャー仕事はできません。ライティングは工夫すれば出来るのですが、フィルムとカメラはどうにもなりません。ライカの古いレンズを使いたいからと言って古いライカでは撮ったら写ってませんでしたでは仕事りなりません。今回の撮影のため銀一からライカのボディーと古いレンズを数本借りて発色、フレアの入り具合を撮影で使うフィルムを使ってテストして気に入った一本を選んで銀一の技術者と焦点距離の調整をします。ライカはレンジファインダーなので1眼レフに付ける場合、無限が出ないので全身が入る3mまで合うようにするのか?アメリカンカットまでか、バストショットまでかを相談して改造、といってもCANON F1用のマウントアダプターを作るのです。費用はレンズ代抜きで10万前後、ハッセルに付ける場合は望遠レンズでないとイメージサークルのをカバーできないので100mmとか、200mmのレンズ使ってました。だいたい1回限りなのでライカのレンズがゴロゴロしていて銀一からレンズもったいないからライカ買ったらと言われてM3を3台買購入。だだ、M3、三台にそれぞれ別のレンズつけて見せびらかした買っただけ。首にかけたら重たすぎて断念。結局フィルム1本撮っただけ、その1本は女房が臨月の時に撮ったヌード。アシスタントに現像させられないのしまっておいたらそのまま行方不明。女房には怒られるは娘が大きくなってから怒られるはの踏んだり蹴ったり、だからライカ、『大嫌い』なんです。

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